たくさんある家計簿手法の中で、最も簡単で、最も家計改善の効果を実感できる1行家計簿を紹介します
買った物を全て記録して、収支を計算する普通の家計簿が続かない方にオススメです
ネットで紹介されている家計簿のやり方をとりあえず真似している人にとっては、
「それだけでいいの!?」となるような方法だと思います
書籍は↓です
まずは簡単に自己紹介させてください
自作のExcel家計簿の作り方を書籍化するほどの、Excel家計簿愛用者です
Amazonで「家計簿 kindle」で検索すると表示順位「1位~4位」をウロウロしている本の著者です
普通の人よりは少し家計簿について詳しいと思うので、家計簿の付け方や様々な家計簿について解説しています
ちなみに、私は断然、エクセル家計簿推しですが、だからといって全ての人がエクセル家計簿を使うべきだとは思っていません
家計簿の好みは人それぞれなので、今回の記事では、エクセル家計簿との比較はせず、自分に合う家計簿を探している人の参考になれば良いなと思っています
1行家計簿とは
著者は、母親から「お小遣い帳を付けないとお小遣いあげないよ」と言われたため、8歳から家計簿をつけてきました
これが習慣となり、お金を扱う・管理することに興味を持つようになり、税理士になったそうです
これまで様々な種類の家計簿を付けてきて感じたのは、
家計簿を付ける目的は「ムダな出費をおさえ、浮いたお金を本当につかいたいものに使うこと」です
それなら、一般的な家計簿のように全ての項目(費目)を付ける必要はないのではないかということに気づきました
その発想から出来上がったのが、減らしたい出費に絞って、1行で記録する1行家計簿です
1行家計簿のコンセプト
節約ターゲットを絞る
水道光熱費や家賃などは、毎月の出費の変動があまりありません
そのためこういった出費を家計簿に書いても、意味がありません
1行家計簿では、気になる支出の中から節約ターゲットを決めて、その出費だけを記録します
節約ターゲットとなる出費の具体例は
・カフェ代
・お菓子代
・飲み会代
などです
↑の費目は、一般的な家計簿だと全て食費として扱われる可能性があります
食費として合算されると、
「生活に必要なスーパーの食品代」と「飲み会代」など減らしたい出費が混ざってしまい、何が原因で支出額が多くなっているのかわからなくなります
節約ターゲットを絞ることで、それに毎月いくら使っているのかわかり、減らすためにどうすればいいか行動にうつしやすいです
すべての出費を記録して収支を計算しないと貯金できているかどうかわからないんじゃないの
と思うかもしれませんが、収支は家計簿を付けなくても確認できます
給料が振り込まれる口座から1ヶ月分の生活費を下ろして生活し、1ヶ月前と比べて減ったか増えたか確認すればいいだけです
常に口座のお金が減っていくなら、早急に固定費の削減などをしないといけないですが、
口座のお金が増えているなら、貯金はできているので1行家計簿で減らしたい出費だけ記録しましょう
現時点で家計簿を付けられていない方は、お金を使ったことを意識するために、カード払いは使わずに現金を使うようにしましょう
家計管理のやり方
1行家計簿の流れ
書籍には↓のようなフォーマットが印刷してあるので切り取ってコピーして使うことができます
① 節約ターゲットを決める
↓
② 支出をしたらすぐに1行家計簿に書く
↓
③ 最低でも1週間付ける
↓
④ 1回あたりの支出額と回数を計算して振り返る
↓
⑤ 支出を減らすための具体的な行動を決める
収支も計算しませんし、予算管理もありません
ただ減らしたい出費を記録するだけです
節約したい出費の決め方
無駄遣いしやすい代表的な出費が紹介されています
・交際費
・趣味代
・被服費
・美容代
・食費(お菓子・コーヒーなど)
・嗜好品代(お酒・タバコなど)
費目をターゲットにするだけでなく、コンビニで無駄遣いすることが多いなら、コンビニをターゲットにしても良いです
ただし、↓のような出費を無理に削る必要はありません
・この出費のおかげで毎日頑張れる
・とにかく好き
こういった生活のモチベーションとなるような支出を削減すると、ストレスが溜まり、かえって衝動買いをしてしまいます
節約ターゲットを決めるときは、「本当に必要なもの」と「無意識や毎日の習慣でなんとなく買っているもの」を見極めることが大切です
記録はためない。すぐ付ける
1行家計簿の記録は10秒で終わります
支出したら、すぐにメモしましょう
まとめてつけようとすると、余計に時間がかかったり、買った物を忘れる可能性もあります
1行家計簿自体は、1回り大きいレシートくらいサイズなので、どこでも入れておけますし、すぐ取り出せる場所がおすすめです
また、スマホのメモは推奨されていません
スマホのメモは見返す機会が意外と少なかったり、スマホを起動してメモアプリを立ち上げるのが意外と手間というのが理由です
個人的にはスマホのメモの方が手間とは思いませんが、「無意識でつい使ってしまう支出」を見直すには、スマホは手軽すぎます。
多少手間でもお金を使ったことを意識するには手書きの方がおすすめです
出費の減らし方
1行家計簿を付けてみて、金額がわかったら、それを減らすための方法を考えていきます
基本の考え方は↓の3つです
やめる・減らす・替える
その出費をやめられないか
その出費を減らせないか
その出費をもっと安いものに替えられないか
を考えていきます
1行家計簿を付けて、金額や回数、1回あたりの出費額を計算しました
最初からその出費をやめることは難しいと思うので
その出費がコンビニでのついで買いのように、「金額は小さいが回数は多い」出費なら、そのコンビニに行く回数を減らしてみましょう
そのときは、頭の中で「コンビニに行かない!」と念じるだけではなく、
コンビニの前を通らないようにするなどの具体的な行動に落とし込むのが大切です
また、洋服代のように「金額は大きいが回数は少ない」出費なら、安い金額のものに替えられないか検討してみましょう
書籍では、晩ごはん代・缶ビール代・オンラインショッピング代などそれぞれ出費の具体的な減らし方が紹介されています
1行家計簿の感想
成功体験を早く積むことが大切
1行家計簿は普通の家計簿に挫折した人のための家計簿です
普通の家計簿だと
・費目分けで悩む
・予算管理に失敗する
・赤字になってモチベーションが下がる
・口座振替、カード払い、現金払いなど全ての支出を付けるのが大変
こういった挫折原因があります
しかし、1行家計簿には全てありません
節約ターゲットを決めて、それだけを付ければいいので普通の家計簿が続かなかった方でも続けやすいです
そして、さらに良いのが成功体験を積みやすいということです
普通の家計簿の場合、収支を計算して赤字か黒字で家計管理に成功したか判断すると思います
しかし、収入が低いうちはそもそも黒字にするのが難しかったり、突発的な出費で赤字になることは、ほんとによくあります
これが続くと、家計が良くなっている実感が得られずに挫折してしまいます
来月こそ黒字になると思ってたら、「なんでこのタイミングで!?」となるような思いもよらない出費が発生し、赤字になることは日常茶飯事です
その点、節約ターゲットの支出を減らすことは、自分の行動さえ変えれば成功しやすいです
まずは小さい所から成功体験を積んでいき、慣れてきたら普通の家計簿を付けるのがおすすめです
お金の使い道は、その人の生きざま
「お金の使い道は、その人の生きざま」はこの本で出てくるフレーズです
この書籍の主旨は、
なんとなくお金を使っている出費を1行家計簿で見直して、本当に自分にとって価値のあるものにお金を使おう
というものです
これについては、私も同じ考えで、
家計簿は数字を集計して家計の状態を把握することも重要ですが、
自分自身の価値観を内省するためのツールでもあると思います
人は惰性、習慣、慣れ、固定観念によって、ずっとやっていることだから、自分にとって必要なんだと勘違いしてしまうことがよくあります
その行動をしているときには気づかなくても、あとで家計簿で振り返るときにこの出費をすることで
「どういう気持ちになったか」
「本当に必要なのか」
「他の人の価値観に流されているだけなのか」
など考えてみることが大事です
私の場合は、最初にこの方法で教わったからという理由でずっと使ってきた「柔軟剤」をやめました
私は匂いが付くことで気分が上がるタイプでもないですし、無臭であれば人に不快感を与えることもないと思ったからです
あと最近思っているのは、友達と会う時にとりあえず居酒屋で飲むんですが、
話をするのが目的なら山登りでもランニングでも問題ないですし、居酒屋よりは思い出に残るかなと思っています
今より自分自身を幸せにするためにお金の使い方を見直してみましょう!
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